「不思議だなぁ...」と思うことが、科学する心の第一歩です。みんなが毎日便利に使っている機械の内側には、そんな不思議の秘密がぎっしり詰まっています。「キッズのためのQ&A」では、タカハシ博士とコーラ隊長が、皆さんから寄せられたコピー機、プリンター、ファックスについての質問にお答えします。なぜだろう?不思議だなぁ!と思ったら、ここをクリックしてメールで質問を送ってください。
コピー機の部品に関する質問
井上駿之介くんからの質問:
「透過型センサー、反射型センサー、ポリゴンミラーはどのようにしたら動きますか?
また、使用する道具も教えてください」
井上さんは参加したイベントで、コピー機に使われている「透過型センサー」、「反射型センサー」、「ポリゴンミラー」をもらったのですね?
では、いただいた質問に関し、以下に順を追って回答いたします。
● 透過型センサーの動かし方
コピー機の内部に使われている「透過型センサー」には、3本のリード線がついている3ピンのコネクタがついていると思います。
このセンサーを作動させる方法ですが、下の図を参考に、市販のブザー(音が鳴る装置)やLED(光る装置)を接続してみてください。 この時、センサーの裏側、基板のところに印刷してあるV、O、Gと合うように配線します。 三本のリード線は、このV、O、Gと対応しています。
上の図のように配線すると、ブザーならブザーが鳴り、LEDならLEDが点灯します(もし作動しなかったら、電池の接触がうまくいってないか、ブザーやLEDのプラス、マイナスが逆になっていることが考えられますので、繋ぎ直してみてください)。 そして、センサーの間隙に紙やコインを入れてみます(センサー間の信号を遮断します)。 すると、ブザーの音が止まり、LEDが消灯します。 紙やコインを取り出すと、またブザーが鳴り、LEDが点灯します。
● 反射型センサーの動かし方
反射型センサーには、5本のリード線がついた5ピンのコネクタがついていると思います。
リード線は5本ありますが、各リード線は裏側の基板に印刷されている記号、C、V、1、2、Gに対応しています。 そして、各記号の意味は右の絵に示したようになっています。
下に、1.5Vの乾電池3個とブザーを、センサー信号1とセンサー信号2に配線した図を示します。 どちらにつないでも結構です。 センサー信号1、2は、反射型センサーが2個ついているので、センサーからの信号が2系統あるということです。
参考までに、右に1.5Vの乾電池3個とLEDをセンサー信号1とつないだ時の配線図も示します。
配線し終わったら、下図のように反射型センサーに白い紙を近づけてみて下さい。 10cm前後近づいたところで、ブザーが鳴ったりLEDが点灯したりします(近づきすぎると動作しません)。
● ポリゴンモーター(ポリゴンミラー)の動かし方
ポリゴンモーターを正確に回し、ポリゴンミラーを駆動させるには、信号(クロックパルス)を発生させる発信器が必要になりますが、発信器なしで、とにかく動かしてみましょう。
ところで、井上さんと同じイベントに参加された方には、全員にポリゴンミラーを差し上げましたが、下図のようなポリゴンモーター基板と5ピンのコネクタがついているはずです。
ポリゴンミラーは動作させると高速で回転しますので、ケガをしないよう、手や顔を近づけないように注意して次の作業を行ってください(おうちの人に手伝ってもらい、一緒に実験すると良いですね)。
それでは、5ピンのコネクタを基板に取り付けてください。 取り付けた5本のリード線は、下の絵のように接続します。 1〜5の番号は基板上には印刷してありませんので、下の図をみて数字と対応させてください。
下の図のように接続し、スイッチをカチャカチャと適当な間隔でオン/オフ、オン/オフと繰り返してやれば動きます。 オンにしっぱなしだと、最初は動きますが、そのうち回転スピードが下がり止まってしまいます。
オン/オフを繰り返すことで信号をパルスとして入力したことになるのです。
なお、スイッチを使わなくてもリード線を乾電池のプラス端子につけたり離したりしてやれば、オン/オフしたことになりますので動きます。
動作させるためには18V位の電圧が必要ですので、1.5V乾電池が12本必要になります。 乾電池と乾電池の接続や、リード線と乾電池との接続には、セロテープなどを使って工夫してみてください。 数がおおいと接続が難しいので、9Vの角形乾電池を2本つないで18Vにした方が接続が楽かも知れませんね。
それでは、頑張ってください!