「不思議だなぁ...」と思うことが、科学する心の第一歩です。みんなが毎日便利に使っている機械の内側には、そんな不思議の秘密がぎっしり詰まっています。「キッズのためのQ&A」では、タカハシ博士とコーラ隊長が、皆さんから寄せられたコピー機、プリンター、ファックスについての質問にお答えします。なぜだろう?不思議だなぁ!と思ったら、ここをクリックしてメールで質問を送ってください。
コピー機の構造に関する質問
石川賢人くんからの質問:
「 この機械の耐用年数はどれくらいですか?」
カラーコピー機は、「耐用年数」と「総コピー枚数」の二つを寿命の目安としています。 具体的には、「耐用年数=5年」、「総コピー枚数=300万枚」が寿命の目安となっていて、どちらか早いほうで判断しています。 つまり、5年経たなくとも総コピー枚数が300万枚に達すれば寿命と判断されます。 逆に、300万枚コピーしてなくとも、5年が経過したら寿命と判断されます。
しかし、これはあくまでも目安であって、この寿命を超えたからすぐ使えなくなるということではありません。 その時、機械を点検して必要な修理を行えば、さらに長い年数、あるいはもっと多くの枚数のコピーをとることができます。
どうして、「耐用年数」と「総コピー枚数」の両方を使って、寿命の目安にしているかを説明しましょう。
コピー機は使えば使うほど色々な部品が磨耗してきて、最終的に使えなくなることは、なんとなく理解できますよね。 それでは、使わなければ機械は磨耗しないから20年でも30年でも長くもつのでは? と思うかもしれませんが、実は使わなくても時間が経つに従って、劣化していく部品があるのです。
どのような部品か? というと、例えばゴムとかスポンジなどを使った部品です。 そして、カラーコピー機には、ゴムやスポンジでできた部品が多く使われています。
私は、以前、ゴム製の靴を長くしまっておいて、いざ使おうと思ったらゴムがボロボロになって使えなかった経験があります。 石川さんのお父さんやお母さんも、同じ経験をしたことがあるかもしれませんね。 このようにゴムやスポンジは、使用しているかどうかに関わらず、時間の経過と共に劣化が進行していきます。
以上の理由から、カラーコピー機では「耐用年数」と「総コピー枚数」の二つで、寿命を計っています。